食堂につくと、ルイスはワクワクしながら席につく。


そこががらんと空いているのは、時間のせいなのか紛争の真っ最中だからなのか。


ルイスを除き、少ない客はみんな女性。

しかも旅行しに来たという訳ではなさそう。


みんな、この町の人達だ。



「ねぇ、ルイス。」

「ん?」

すぐに出されたオムライスを食べていたルイスは、きちんと飲み込んでからミキナに答えた。


「ここには、お兄ちゃんいなさそうだね。」

「…確かに。一番目立つこの宿にいないし、よくよく考えたらショウは今そんなに金持ってないよなぁ。」


自分たちを見てくる噂好きな女性たちと目が合い、ルイスは軽く笑みを向ける。

そんなルイスにミキナは少しムッとした。



「真剣に考えてるの?早くお兄ちゃん見つけて違うところにさっさと行っちゃおうよ!」


「…そんなに焦っても変わんないよ。それに、俺はちゃんとこの紛争も見ておきたい。」


「そうだけどッ!でも、紛争を見ておきたいなんて、おかしいわよ!危ないしそんなの見たくもない!」



ミキナの言葉にルイスは首を傾げた。

「どうして?理由とか知りたくないの?」


本当に不思議そうに言うルイスにミキナは少しイライラ。



「あたしたちには関係ないことだよ。とにかく、ここは出て早くお兄ちゃん探そ?」



オムライスを頬張るルイスにそう言うと、ミキナもオムライスを口に運んだ。






「……関係ない、か。国の人はみんなそう思ってんのかな…。」





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