姫君の忘れ物

勝太さんはいきなりのことに瞬きを何回かして、にっ、と笑った。

「門下生、大歓迎だ!これからよろしくな!」

あぁ、勝太さんのこういうとこがあたしはとても好きだ。

「は、はい!!!ありがとうございます!」

男の子も頬を桃色に染め、にっこりと笑った。

「さて、君の名前を教えてくれるかね?」

「はい!僕は沖田 宗次郎といいます!」

宗次郎、か。

「よろしくな、宗次郎!俺は嶋崎勝太だ。」

「あたしは雪生。よろしくね」

あたしも宗次郎に笑いかけた。

「おい、かっちゃんはいるか?」

ほのぼのとしたその空間に凛とした男の声がした。

門にあたしが向かうとそこには役者顔負けの美人顔をした男…薬売りの土方歳三がいた。

「…歳三…」

「歳三さんだろ。くそがき」

あたしと歳三は睨み合った。