でも、いいの。

勝太さんがあたしの唯一の家族だもの。

勝太さんだけいればいいんだ。

「どれ、雪生!手合わせしてくれるか?」

「はい!!」

あたしはここに0歳の頃拾われて、今は6歳。

ここで培った剣術は勝太さんにはまだまだだけど、近所の子と比べると桁違い、らしい。

竹刀を握り、勝太さんと竹刀の先を合わせる。

「…はじめ!!!」

勝太さんは声を張ると一気に雰囲気がビリビリと変わった。