痛みは不思議と感じなかった。

追っ手は私が瀕死になったのを見届けると、そのまま去っていった。
・・・・・・
思い切り貫かれた心の臓はいくら私でも致命傷だろう。

朦朧とする意識の中で愛しい家族が微笑んでいるように見えた。

私の人生、後悔はない…ただ心残りは一つだけ…

「…愛しい…私の、子…」

ごめんね、あなたは長く、生きて…

「…雪、生…」