姫君の忘れ物

「この子に、罪は無いものね…」

私は呟き、その子の頬に手を添える。

とても小さく、儚い雰囲気を滲ませる我が子に自然と瞳に涙が浮かぶ。

「ごめんね…ごめんね…」

私はそう言い残すと、その場を後にした。

森に再び戻るとすぐに追っ手に見つかった。

「悪く思うなよ…!!」