月の丘

この時の私は、完全にホームシックにかかっていたのかも知れない……


私は人工の光の森を、今…一時凌ぎの心の支えにすり替えようと、全身が芯まで冷え切る程、フェンス際に立ち尽くしていた……



あまりに違いすぎる生活を、当たり前におくってきている寮生達との共同生活……


この地で生きていかないといけないからと、虐めに気付かぬフリをして、我慢して生活している同じ高校編入生の姿……


見ているだけで、胸が詰まる!


そんな時に見つけたからこそ、例えすり替えであろうとも、支えが…安らぎが…欲しかった………