今思えば、あれが私の初恋だったのかも知れない…。



彼と出会った事実は、あのネクタイピンだけしか知らないのに…



自分の気持ちを確かめる事すら、できない幼さ…

正直今の自分からは、想像も出来ない。



ただ、純粋にキラキラした光を求めて、互いに出会った二人…。



しかし、それは瞬間の出来事…。



私があの丘に行くのは、夜ばかりではないのに…。



ポカポカと、心地良い季節になれば、大きくのびた木の枝葉の隙間から優しい太陽の光が降り注ぐ…。



その光に手をかざすと、自分の手全体がキラキラと光り輝くように見える…。



そんな、のんびりとした空間も私は好きだった。