夢見のさだめ

「空が荒れる」

「え?」

「雨はあまり降らないけど、雷が落ちて町中停電になる」

「こんなに天気がいいのに?」

「信じるか信じないかは任せるよ。 そんな気がするだけだから」



遠目に見ていただけの人と会話をしている自分が不思議だった。


興味もなければ意識もしない。


それでも初めて話す相手だからか、ほんの少し緊張している。


ランスロット王子は立ち上がるとお尻についた汚れを手で払った。



「教えてくれてありがとう」



彼が横を通り過ぎ、思わず振り向き彼の姿を目で追ってしまった。


笑った?


口元が笑った様に見えた。


笑ったりできるなら顔隠さないで普通にしてればいいのに……。


それに話しをしてみて思った。


頼りない感じではあるけど、優しい話し方をする人だと。