思わずランスロット王子の手をギュッと握った。
「欲しいね、王位。 けど、どうせ手に入れるなら戦って手に入れたい」
「どうして? 経緯は関係ないだろう? どのように手に入れようと、王位は王位だ」
睨み合う様に視線を交わす、ランスロット王子とドミニク王子。
「全然違うよ。 現時点での有力候補は年齢から言えば私と兄さんだ。 その兄さんが欲しがらない王位を私が受け継いだとして、それのどこに価値がある? 必死に奪い合う事もせず、私が継承すると確信にも似た思いを持つ者たちが大半だ。 だがその事が皆の不安を招いた」
「それは関係ないだろう」
「関係あるさ。 王位を簡単に手に入れる事の出来る立場に居る、まだ20歳にも満たない王子と、常に国王の傍で、それも長きにわたり政務をこなしてきた国王の弟……元老院の中にも未熟な私たちを軽視し、後者を支持する者が居たからこそ、その不安は形となり王の命を危ぶませた。 私たちに王位を継がせたくない者が居る。 それを見て見ぬふりなどできない」
どんどん空気が重くなっていく。
私、ここにいていいのかな……。
言葉を切ったドミニク王子はチラッとこっちを見ると、また直ぐに口を開いた。
「大事に至らなかったのは、“運が良かった”ただそれだけの事。 私たちだけではその不運を跳ね除ける事は叶わなかっただろう。 皆を黙らせ、付き従わせるだけの力のない私は、争う事で持ちうる力を誇示することしかできない。 その為には、兄さんの存在は必要不可欠だ。 つまりは、その兄さんにも本気を出してもらわないと、私の計画は成り立たない」
「欲しいね、王位。 けど、どうせ手に入れるなら戦って手に入れたい」
「どうして? 経緯は関係ないだろう? どのように手に入れようと、王位は王位だ」
睨み合う様に視線を交わす、ランスロット王子とドミニク王子。
「全然違うよ。 現時点での有力候補は年齢から言えば私と兄さんだ。 その兄さんが欲しがらない王位を私が受け継いだとして、それのどこに価値がある? 必死に奪い合う事もせず、私が継承すると確信にも似た思いを持つ者たちが大半だ。 だがその事が皆の不安を招いた」
「それは関係ないだろう」
「関係あるさ。 王位を簡単に手に入れる事の出来る立場に居る、まだ20歳にも満たない王子と、常に国王の傍で、それも長きにわたり政務をこなしてきた国王の弟……元老院の中にも未熟な私たちを軽視し、後者を支持する者が居たからこそ、その不安は形となり王の命を危ぶませた。 私たちに王位を継がせたくない者が居る。 それを見て見ぬふりなどできない」
どんどん空気が重くなっていく。
私、ここにいていいのかな……。
言葉を切ったドミニク王子はチラッとこっちを見ると、また直ぐに口を開いた。
「大事に至らなかったのは、“運が良かった”ただそれだけの事。 私たちだけではその不運を跳ね除ける事は叶わなかっただろう。 皆を黙らせ、付き従わせるだけの力のない私は、争う事で持ちうる力を誇示することしかできない。 その為には、兄さんの存在は必要不可欠だ。 つまりは、その兄さんにも本気を出してもらわないと、私の計画は成り立たない」


