夢見のさだめ

会場を見渡し、ある場所で目が留まった。


来賓客と楽しそうに談笑している国王陛下。


元気になられたんだ。


話しには聞いていたけど、実際目にして漸く安心した。


凛々しく、威厳のある人だと改めて感じた。


ジーッと見ていると、国王陛下の隣に立っているアイリス様と目が合った。


アイリス様は満面の笑みを見せてくれた。


つい手を振ってしまいそうになるのを堪え、私も笑顔で返した。


本当、癒される。


アイリス様の笑顔が見られただけでも、今日来て良かったかもしれないと思った。


壁の花になってどのくらいの時間が過ぎたか分からない頃、会場内に音楽が流れ始めた。


するとみんな踊り始め、華やかだった会場内が更に華やかになった。


ドレスが揺れ、照明が装飾品に反射し、至る頃がキラキラと輝いている。


途端に寂しさが広がり、これ以上見ていられず俯いた。



「踊って頂けませんか?」