「あの、すいません。」

「あ?なんだ兄ちゃん誰だよ」

振り返るとそこにいたのは


「あ‥‥」


「松井翼です。」


いや、本気で名前聞いた訳じゃないだろ。


「なんだよ、なんか用かよ!」

「その人に、誰の許可あって触れてるんですか?」

「は?何言ってんだてめぇ」

「だーかーらー」


少年はめんどくさそうに男達に近寄ると

私をつかんでいた腕をとり

「っつ!いててててててて!!!!なにしやがんだ!!!!」

「誰の許可あってこの人に触れてるんだって聞いてるんですよ…」

男の腕を力強くひねり、身動きを取れなくしていた。

「てめぇ調子のんなよ!」

もう一人の男が殴りかかろうとすると

「グハッ!」

少年はつま先でミゾをつき男の体を宙にあげた

「この人は俺のですんで。そっちこそあんま調子乗ってると、このまま内蔵えぐり出しますよ。」

そうゆうと男を地面に叩き落とし、もう一人の男の腕をひねる力を強くした。

「いてててて!!わかった!わーーったから!!」

男が情けない声を出すと

少年はニコッと笑って手を離した。


「ちっ、行こうぜ!」

2人はこちらを睨みながら駆け足で逃げていった。

「あの‥‥」

私は恐る恐る少年に声をかけると

「大丈夫ですか??怪我は??他に何もされてませんか??」

少年は勢いよく振り返り、私の肩をつかんだ。

「う、うん。大丈夫、ありがとう…」

少年は心からホッとした表情になるとニコッと笑顔を向けた。


‥‥ドキッ‥‥



え!なに!?ドキッって!!


そ、そりゃ朝のことから今のことまであってこのルックスだったら‥‥って何考えてんだ私!