「ジン手だして」


  買ってきた指輪をジンの小指にはめていく
 
  はいるかな…

「はいったっ」


  何とかジンの小指におさまった指輪

 自分のもつけようと箱から出せば、ジンにとられた指輪

 
 ジンが優しく私の手をとり、小指に指輪をはめていく

 そして、また手を繋ぎ店の外へでる


  バイクに乗って、行く場所はあの海




 海がオレンジいろに染まりキラキラと輝いている


「ジン…」


「あ?」


  私たちには障害物が多すぎて、こうなるまで凄い時間がかかった

 お互い過去を抱えてて。だからこそ、分かりあえた事がたくさんあると思う。

 私達は人間だから、お互いに何を思っているか伝えないとわかんないことがある

 だから、喧嘩だってたくさんしちゃうとおもう。

 でも、それでも私はジンじゃないとダメだから。

 これからも、ジンだけだから。

 
  初めは、ミオを苦しませたくて皆に近づいた。

 ほんとは、皆に囲まれてるミオが。

 いっぱい仲間がいるミオが。

  凄く羨ましかったの…。

私には、何もなくて。

    愛してくれる親も。

    親友と呼べる友達も。

    もちろん、お金も。

    優しさも。

   
    痛みも。