魔女に恋した王獣




「こちらはいかがですか?」


  顔を真っ赤にさせてうつむいていると、定員の声が聞こえる


「試着しろ」


  ジンから渡された服は、絶対私には似合わないようなかわいいワンピース


「でっ、でもこんなの着れないよ…」

「いいから着てこい」

  はぁ、どうせならメイクしてくれば良かった

 服だけ可愛くても、顔がうくし…


「着たか…」


  カーテンの外でジンの声がする

「着たけど…」

  着たのはいいけど、結構ミニなワンピース

 あの定員、わざと私が似合わないの持ってきたな…

 
 自分の姿を鏡で見ながらいろいろと後悔していると…


 シャーッ


 一気にカーテンが開く


「似合ってる」


  ジン…

 なんか、ジンに言われるとそんな気もするような…


「出ろ」

 ジンの手を掴み試着室から出ようとすると、

「くつは?」


  そこにあったのは、さっき倉庫ではいてきた地味な靴ではなく、何故かかわいいヒールの靴


「買った」

「えっ」

「いいから、はけ」

  とりあえず履いてみると、サイズがぴったり

 
「ジンってお金持ち?」

  店から出て私の横で歩いているジンに聞いてみる

 さっきの店で相当な金額を言われたにも関わらず、普通に支払っていたジン


「…普通だ」


「あっ!うそだ!今間があったもん!」


「うるせぇ、買い物すんだろ」


  ぜったい何かあるな…