魔女に恋した王獣






「んっ。」


頭の上を動く感覚に目をさました。

 
 目の前にある胸板に、頬をよせる。

腰にまわっていた腕に力がこめられ、また頭を優しく撫でられる


 ボーッとする頭で、昨日のことがよみがえる。
 
 いつのまにか、泣いていたシイナさんは部屋にはいなくて。

 ジンに抱き締められていた。

 そして、その腕があまりにも暖かくて安心して寝てしまった。

 
 じゃあジンがベッドに運んでくれたのかな


「ぐっすり寝てたな…」

 頭上から大好きな人の声がする


「ジン…」


「ん…。」


「…ジンに初めて避けられたとき、凄く悲しかった」



「あぁ…」


「でも、仕方ないんだって。私がわるいんだって。言い聞かせてた…」 


「あぁ。」


「私がいることでジンが傷つくなら、死んでもいいって思った…」


「…あぁ」



「でもね、死にたくなかった。だって死んじゃったら、本当にジンに会えなくなるでしょ…」


「あぁ…」


「ジンに嫌われてても…、ジンの姿を見ていたかった…。たとえ、遠くにいても…」


「あぁ…。」