魔女に恋した王獣





 リノsaid


「ジン…はなしてっ。」


「うるせぇよ」


  出会ってから、1週間。ずっと私にベッタリなジン。

 べつに嫌なわけじゃないけど…

さすがに、皆がいる前では恥ずかしいって言うか…

 

  ガチャ

扉から入ってきたのは

「シイナさん…」

  一年ぶりにあったシイナさんは、やっぱりキレイであの頃とはかわっていなかった

 怒ってるだろうな…。

 出てったのに帰ってきちゃったし…

ジンの股の間から抜け出し、立ち上がる

 
「ごめんなさいっ」

 いろいろ言われる覚悟をしてたのに、聞こえて来たのは謝罪の言葉

「えっ、」

 つい間抜けな声がでる。


「本当は全然リノちゃんが関係ないことは、わかってるの…。」


  苦しそうに綺麗な顔を歪め、話すシイナさん


「でも、許せなかった…。ずっとそばにいるって約束したアキラがそばにいなくて…」



「悲しくて…、部屋はアキラのにおいがするのに、どこにもいないのっ…」


  わかる。

 部屋はジンのにおいがするのに、ジンはそこにはいなかった


「寂しくてっ…、悔しくてっ…。」


  寂しかった、好きな人がそばにいてくれないのが。
  悔しかった、あの人の娘であることが