魔女に恋した王獣





リノsaid



 ピロリンッ


久しぶりに帰ってきた日本。

 日本にきて、真っ先に来たのは海

 
  街灯のない海は一段と暗く、電子音と共に光った携帯が眩しく見える

  

  その画面に写った無表情のジンの顔
 
 笑って、笑ってよジン…

これじゃあ離れた意味がなくなっちゃう…


  
  電話の履歴からマオの番号を探す

 プルルル プルルル


  <もしもし>


「もしもし、マオ?」

  <リノさん…>


 マオも元気ない、どうしたのかな


「そこにジンいる?」


  送られてきた写真で気づいたこと

ジンの顔色がいつもより悪かった。それに、目の下に隈ができてた


 <総長なら、いまいません…>


「いないの?」


 風邪引いてるのにどこ行ったんだろ



「あっ、じゃあジンが帰ってきたら風邪薬渡してくれない?」


 <えっ?あっ、わかりました…>


「あっ、粉薬と玉薬あるんだけどジン粉薬だめだから、玉薬渡してくれない?」


 <はい、わかりました…>


「うん、ありがと。」

 <あの、リノさん…>


  電話を切ろうとしたとき、マオの低い声が聞こえた


 <すいません。総長多分リノさんのところに行きました…。>


 「…えっ。…ジンが…」



     うそ…。