魔女に恋した王獣




「どこだ…、リノはどこにいる…。」


 
  何も言わず、黙っている男に腹が立つ


「なんとか言えよっ!」


「リノさんがどこにいるか、総長が一番よく知っているんじゃないんですか」


  俺が…

 知ってる…



『もし、もし私が…ジンの側からいなくなったらどうする…?』


  まさか、あの場所か…?



 
 地面を蹴った足は、止まることを知らず走り出す


 

 ここから、そう遠くはないあの場所

  俺が初めてリノと行ったあの場所


お前と会えなかった一年間、何故か何度もお前と行った時の光景が思い浮かんだ。それなのに、一度も足を運んだことのなかったあの場所に…


  

   お前はいた…。