魔女に恋した王獣




 ジンside




 兄貴を殺したのがリノの親父だったことには驚いた

 リノは関係ない。そうおもっても、やっぱりリノの親父を許せなくて、リノを避けた

 そうのうち、リノの様子がおかしくなってることに気づいた。

 あの日、リノが出てった日。

目の前の気配に目を覚ませば、すぐ前にリノがいた

 リノが俺にキスをしようとしてるのはすぐにわかった。
 前までは、普通にできてたキスも何故かその時兄貴に申し訳なくなった

 だから、顔を背けた。

 その時のあいつの顔が今でも忘れられない

ポロポロと涙をこぼし、震える声で
『大丈夫、大丈夫。』そう言ったあいつの顔が…。

 その日、あいつが出かけるといった。
ただ出かけるだけなのに、すぐに帰ると言ったのに、あいつは何故かもう自分がいなくなる前触れのように、

 『もしお腹へったらそこの棚にインスタントあるから、暖めて食べて。もし怪我とかしたらそこの引き出しに絆創膏とかいれてあるから…。』

  そういった。

 そして、お前は部屋をでた

『バイバイ』

 その時の何をしてれば、お前にそんな言葉を言わせずにすんだ…。

 その時の何をしてれば、泣きそうなお前を笑顔にしてやれた…?