魔女に恋した王獣






   肌に感じる風


 ただひたすらまっすぐの道を進む


向かうのはあそこ。初めてジンがつれていってくれた場所




『どこいきますか?』


『海。海がいい』



  どこに行きたいか聞かれ、勢いで出てしまった『海。』それは、ジンとの思い出の場所でもある、あの海






  何分か風を浴びてついた海



 それは、何日か前にきた時と全く同じだった


 あの日までは、あの日までは幸せだった、

抱き合って寝て、キスをして。

 凄く幸せだった




「泣いていいですよ。」


「…、」


「今なら誰も見てませんから。」



  もう止まったと思っていた涙



 それが一気に溢れだす。

   
 マオはそんな私に何かをするわけでもなく、ただ一緒にいてくれた