目の前には結愛と天くん。
その後ろに一人の私。それがとても、なぜかモヤモヤするんです。

「てんてん~!!今日帰り待っててね!!」

「おう…。」

そんな会話がきこえて、
私も天くんと二人で帰りたいなぁ…なんて思っていたとき。

「あ!お姉も一緒に帰らない!?」

と結愛が言うんです。
けど私は知ってるんです。二人が両思いなことを。

その証拠にほら、天くんが複雑そうな顔。
だから、私は言うんです。

「今日はちょっと用事が…。ごめんね結愛。」

「そ、そっか…。じゃあ明日は!?」

なんで、そんなに残念そうな顔するの?
天くんを独り占めできるんだからいいじゃない!
と、少しイラついて思わず叫んでしまったんです。

「私は三人なんて嫌なの!!天くんと二人で帰るならまだしも…あ…。」

言葉の途中に見てしまったんです。
結愛の泣きそうな顔と、天くんの、

怒った顔。