「飲み足りねぇって聞かないお前を
仕方なく家に連れてくことになって」

「でもそれ意図的にでしょ?」

「はぁ?違ェよ!
お前帰らせるために冗談で言ったら
お前が乗り気になって来たんだろうが!」








と、少し顔を赤くして
照れながら言う律樹に

私は
「えぇ?!そうなの?!」とビックリ。






思いっきり律樹の意図かと…






(マジか…私がやっちゃったのか…。)






と少々恥ずかしくなって
視線を逸らしながら苦笑い。









「…んで少し飲んで、帰そうとしたら
お前が……煽ってくるし。」

「…え。」

「…俺にならいい、とか言うしよ。」

「っ、えぇ?!」








思いもよらない事実に

私は声を上げながら
赤面した。




な、なな…!
私そんな大胆な発言を…?!








(は…恥ずかしい…!!)








思わず自分の顔を抑えて、隠す。

そんな私を見て 律樹はクスッと笑う。









「なのに途中で寝たお前に、少し意地悪で嘘ついたら
これが案外仲良くなるきっかけになった。」

「え……あぁ、確かに…。」








あれからご飯行ったり
買い物に行ったり…

確かにあれがきっかけだったかも…。









「そんでしばらくして
タイガと飯行った時に…お前の気持ち知って。」

「はは…あれね〜。」







お喋りおーちゃんの失言ね。

でもあれが結果的に
付き合うきっかけだったりするんだけど…。









「そこでやっと…俺のもんになった。」

「…うん。」

「本当に今も…たまに
現実かこれ?って思ったりする。」







そう言う律樹に
大袈裟だよ!と私が笑えば



律樹は少し黙って




真剣な口調で、私に言う。









「…こんなに好きになった女
この先お前以外…絶対いねェよ。」

「………!」