「最近、同棲始めたんだって?」






----それから1ヶ月後




隣に座るマユコちゃんが
ニヤニヤしながら
私にそう言ってくる。



…酒井くんから聞いたんだなきっと。





そう思いながら
真剣なパソコンと向き合っている
酒井くんを見て、キッと睨む。




…そう、マユコちゃんの言うとおり

私たちはあれから同棲することになったのだ。








「通りで部長の機嫌がいいわけだわ〜。」







マユコちゃんは納得したようにそう言って

律樹の方を眺めながら
ふーん、と微笑んでいる。




…確かに、彼の機嫌はいい。




それは生活をしていてもよく分かる。








「ほら見て。
課長に捕まっても笑顔が絶えないよ。」

「いやでもあの人 もともと愛想いいから…。」







別にそれは関係ないんじゃ…
とは言ったけれど


パッとそっちを見れば

あ。と言いたくなるほど
確かに彼の雰囲気が違かった。






…どうしてあんなにオーラが花畑なんだよ。




パァァァ…!って綺麗に花が咲いてるんですけど。









「はは、部長って大人っぽいイメージだったけど
サユリと付き合ってから変わったよね〜。」







可愛い感じが出てきてるよね〜

とマユコちゃんが
クスクス笑いながら私に言う。



…いやまぁ、確かに可愛さは出てきてると思うけど…







(それが私が原因なのかどうか…。)







単に彼が素直になっただけじゃ…



と わたしは思う。









「---あ、そうだ私あれやらなきゃ。」








ふと私は仕事を思い出して

彼から視線を外し
仕事に戻る。





…うーん、何か





予感がする。