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「---------。」

「---ってことで、昨日はそんな感じでした。」






私が一通り話終えると

目の前にいる彼は机に肘をついて
表情を隠すように手で顔を抑えながら

黙って私の話を聞いていた。







---只今次の日の午前6時。





場所は、私の家のリビング。






現在私は
起きてからパニックだった彼に
昨日のことを一通り話した後

どうしてここに彼がいるのか

じっくり教えていたところです。








「…公園の記憶はうっすらある。」

「------え。」

「…お前がやけに素直だったのも覚えてる。」

「え!」







頭を抱えながら
はぁ〜…と長くため息を吐きながら

自分の醜態に深く嫌悪している彼が

私にそう言う。





自分が何でこうなったかも覚えてないのに
何でそういうとこはちゃっかり覚えてんだよ!!








「…まさか駄々をこねてお前の家に泊まるとは…。」

「そうだよ。『まだ一緒にいたい!帰らない!』って言うこと聞かないから…」

「っ、だぁーーー!言うな!!」







彼は恥ずかしそうに頬を染めながら
怒ったようにそう声を上げる。





---そう、実はあの後…















『…サユリ…もっと一緒にいたい…。』

『んっ…ダメだよ。帰らなきゃ…。』

『嫌だ。帰るってなら…お前の家泊まる。』

『………え?』

『…今日、泊まらせろよ。』












…というわけで。




まぁ何もされずに
平和に朝を迎えたものの


本人は覚えがなく
超びっくりパニックで。






いつぞやの私のような反応でした。










「っ…忘れろ!あんなの、俺じゃねェ。」

「えー?どうしようかなー?」








私が彼にそう言えば

この性悪女…!と

恥ずかしいのか、頬を染めながら
怒る彼。




ふっ、私を騙していた仕返しさ!

これでプラマイゼロ!







「…はぁ、まぁいい。
次は間違っても深酒はしねェ。」

「はは、そうしてくださいよ。」







と私がケラケラ笑いながら
彼を見れば






(……?)







彼なら笑う私を
叱ると思っていたものの


目の前の彼は
怒るどころか、少し笑みを浮かべていた。





…な、何だよ。その顔は…。










「…律樹?」

「…なぁ。」

「??」

「…おはようのキス、まだしてねぇよな?
…お前からしろよ。」







(…は、はぁ?!?)








私が彼の言葉に
思わず赤面して後ずされば



彼は意地悪な笑みを浮かべて
私にジリジリと近づいてくる。








「そーやって笑う悪い子には
お仕置きが必要だろ?」

「なっ…い、いいです!スイマセンデシタ!」

「ダメだ。罰は受けろ。」

「えぇ?!」








やはり俺様な彼に

意地悪では敵いませんでした。