この列車の一両を誰かが買い取ったのね。
なるほど…。その手があったか。
するとガタンと音がし、電車が走り出した。
と言うか…さっきから気になってたけど偉そうに足を組んで座ってる人は誰?
見た感じ2年生…。
「この列車はねぇ、南様が買い取ったのよ!」
ん?突然なに?
何か演説が始まったよ。
と言うより自慢?
「そうよ!南様に感謝なさい!」
うっわ〜〜。偉そう。
あなた達はその南様とは関係ないよね?
「南様は日本一の貴族。
素晴らしい家柄でしょう?」
へぇ…日本一…。
この人が…。
「日本一?素晴らしいわ!」
「私たちじゃ到底無理ね…」
あ。南様はこの歓声を待っていたのね。
おもむろに立ち上がった南様。
ほとんどの一年生はじっと見つめる。
