魂‐soul‐

窓もないので、外の様子も窺えなかった。

もしかしたら他にヒントの紙があるかもしれないと思い湊は再び捜索を開始した。
 
「どこや~」
 
おもちゃ箱の中。

カーペットの裏。

本の隙間。

あらゆるところを探したが何も出てこなかった。

床に這いつくばってソファの下を覗いていた湊は身体を起こした。
 
「あかん…」
 
無情にも過ぎていく時間。

残り一分。 

無謀だとは分かっているが湊は十二分の一の確率に賭けることを決心した。