考え込んでて、連絡事項 聞いてなかった。

「 ん 」

なんだ、これ。

目の前には、ノートが一冊……。

「 明日の時間割。
どーせ 立本のことだから、
好きな人のこと考えてて、
聞いてなかった〜 とかだろ? 」

「 え…… 」

「 顔に書いてある 」

そう言って、高井は笑った。

屈託のない 笑顔。

ちょっと……

反則でしょ…。

「 さ、帰ろうぜ。
せっかく 今日は部活がねえんだ。
パアッと帰って、ゲームしよーっと 」

「 いいねー、それ。あたしも、早く
帰って ゲームしよっ 」

「 あ。じゃあさ、立本も一緒に
やんねぇ? 俺ん家 来いよ 」

「 えっ 」

ウソ。

こんな時に、高井から うれしいお誘い‼︎

「 行きたいっ。いいの⁈ 」

「 ああ。ひとりでやるより、
ふたりの方が楽しいだろ 」

ヤバイッ。

うれしすぎるーーー!

『 たぶん、高井は朋莉のこと 好きだよ! 』

もしかして、可能性あり⁉︎

うわわっ‼︎

今が一番しあわせ!

「 友達なんだし、こんぐらい
当たり前だろ? 」

え……。

「 と…… も‥だち…… 」

「 おうっ 」

あ。

そうだ。

違った。

あたしは、好きな人なんかじゃない…。

あたしは、

あたしは………

とも……だ‥ち……。