ガラッ



ドアを開ける音が廊下に響く。



保健室には幸い誰もいなかった。



私は窓側のベットに向かい腰をおろした。



さっきの出来事を思い出す。



私は確実に亮を傷つけた。


でもこれで亮と関わることはなくなった。



これでいい。



そう思っているのに涙が次から次へと溢れだす。



失って気づくとはこのことなのかな。






私は亮のことが…






―――好きなんだ。




今さら気づくなんて。



(亮、亮…)



心の中でそう呟きながら私は泣いた。