「おやすみ」



亮がそう呟いたので私は口パクで“おやすみ”と伝えた。



電気が消され部屋が真っ暗になった。



私はついさっきの出来事を思い出していた。



あれ…なんだったんだろう。



まだ顔が熱い。



私のファーストキスだった。



しかも、あんな濃厚なやつ…



カアァ



顔がもっと熱くなった。


びっくりしたけど…嫌じゃなかった。



ダメだ…もう寝よう。



私は布団を深くかぶり無理矢理眠りについた。



かけ布団からは亮の優しい香りがした。