「そっか。ならよかった。

…教室でも、一人で本読んでたよね。友達とかと話さないの?」

目の前にいる少年は、首をかしげる。
…そりゃ、転校生だから私がどういう状況かなんて分かんないだろうけど、
初対面でそういう質問って…どうなの?
デリカシーがないっていうか…ただのバカでしょ。

「…別に、あんたには関係ないでしょ。

もう私に話しかけないで。」

手を払いのけて、屋上から飛び出した。
あいつに関わると、余計面倒なことになる。
…そういうの、ホント勘弁してほしいから。