「どうしたの、唯斗。」

そう言ってくるのは、クラスメイトたち。

「ああ、ちょっと進路のことで。」

そう言うと、なんだ、だよね、と、誰一人として疑いはしなかった。

「そういえばさ、この学校に綺麗な黒髪の女の子いない?」

何気なく聞いてみた。

なにせ、彼女を見つけ、会うことが今の俺の生きる意味だ。

黒髪とかいっぱいいるしなぁ、3組の洋子ちゃんとか綺麗だよ。

そう教えてもらうと、次の昼休みには早速3組へと足を運んでいた。