私が先生のこと好きって知ってて、わざとからかってるんじゃないかって思っちゃうよ…。
バレてないよね?
私が先生を好きだって。
そう考えたらもっと顔が熱くなった。
「1年生に会うのは初めてだよな?」
先生に聞かれて私たちは「はい」って答える。
びっくりしたことに6人の声がハモった。
「ぷっ……あははははは!!」
先生のツボに入ったらしく、狭い視聴覚室に金崎先生の笑い声が響く。
練習していた後輩たちも、何事かとこっちを見ていた。
「先生笑いすぎですよ!みんなが見てるじゃないですか!」
美紅に言われて必死に堪えようとしてるみたいだけど、先生の笑いはまだ治まらない。
「はぁ……苦しー」
お腹を抱えて笑ってる先生を見てたらなんだか可笑しくて、私まで笑えてきた。
「あ、小鳥遊笑ったな?!罰として買い出し手伝え!」
「えぇっ?!」
笑っただけなのになんで?!
また助けを求めてみんなの方を見る。
でも今度はみんなしてそっぽを向いた。
美紅はウインクなんてしてくるし…。
「先に後輩に挨拶しとくか」


