し……っと?

そうか、このトゲトゲは嫉妬だったのか。
なおさら汚いな、私は。




「なんで泣いてるか、言ってくれるまで離さない」


アヤちゃんの手に力が入る。

裕美ちゃんとは比べ物にならない力。





「離しなよ、橘くん。
芙美が今、どうしたいかわかってあげてよ」


裕美ちゃんが強い声で言う。




「……分かった。
一時間目が終わったら、保健室行くから……どっかに行くなよ、芙美」



するりと解けていくアヤちゃんの手。



取り巻きの子達はいつもと口調が違うアヤちゃんに驚いてるみたい。


なんて冷静に思ったり……