(・・・何故、ここに来てしまったのかな?)
私は、お気に入りのキャラのストラップをギュっと握る。家に帰って、ゲームがしたい。腐向けが見たい。
・・・・変態か、俺は。
などと考えながら、ボカロを歌い疲れた喉からは「どうしてここに?」という言葉は発せられない。
「そう、ここに行きたかったの~」
はぁ?
目の前にあるのは、ホストクラブ。
私だと、ホストと聞かれたら、迷わず、彼(もちろん、二次元のゲームキャラクターである)を言ってしまう自信がある。
そういえば、と私は「自動車免許とか、顔写真入りの身分証を持ってきてね」って言われていた事を思い出した。
このためだったのか・・・・!!
私はやっと、納得をした。
「さて、入るぞ!」
「おおー!」
騒がしくするな、馬鹿。と思った。思ったが、やっぱり、口には出さない。出す必要がないし、このテンションを崩すのはなぁ。と思った。
勢いよく、ドアを開けた、主催者。
「いらっしゃいませ」
イケメンの登場で、皆(もちろん、私は除いてよね。残りの五人よ)ははぁーとため息を漏らす。私も割りとイケメンは好きだ。けれど、二次元の方が大好きなので、あまり反応はしなかった。
「誰をご指名ですか?」
と言って、メニュー表みたいに彼らのプロフィール、写真が載っている、ホストファイルを見た。
ぺらぺらとめくると、
「っ、これって!!!!」
源氏名は翼。少しだけ、褐色の肌。人懐っこそうな瞳。
思わず、私は叫んでしまった。そして、視線が集まってしまう。
だが、私はそんな事を気にすることはしなかった。
だって、だって、だって、だって・・・・・・。
「あ、あの、この、翼をいう方をお願いします」
私は他を全く見ていなかった。いや、見る必要がなかった、というべきか。多分、見たとしても、きっと、『翼』を指名している_自信しかない。
だって、さぁ。
分かるよね、こういうので、思わず指名しちゃう気持ちが。だって、
初恋だったんだ。
好きなんだ、今も。
会うことがないと思っていたのに。
私の愛おしい、初恋の人。
こんな展開は好都合だった。
「じゃあ、翼君。ちょうど、彼のお客さん、帰ったとこなんだ」
「それはよかったです。
積もる話があるので」
小声でつぶやいた。
多分、あの、人には聞こえていないだろうなぁ。
私は、お気に入りのキャラのストラップをギュっと握る。家に帰って、ゲームがしたい。腐向けが見たい。
・・・・変態か、俺は。
などと考えながら、ボカロを歌い疲れた喉からは「どうしてここに?」という言葉は発せられない。
「そう、ここに行きたかったの~」
はぁ?
目の前にあるのは、ホストクラブ。
私だと、ホストと聞かれたら、迷わず、彼(もちろん、二次元のゲームキャラクターである)を言ってしまう自信がある。
そういえば、と私は「自動車免許とか、顔写真入りの身分証を持ってきてね」って言われていた事を思い出した。
このためだったのか・・・・!!
私はやっと、納得をした。
「さて、入るぞ!」
「おおー!」
騒がしくするな、馬鹿。と思った。思ったが、やっぱり、口には出さない。出す必要がないし、このテンションを崩すのはなぁ。と思った。
勢いよく、ドアを開けた、主催者。
「いらっしゃいませ」
イケメンの登場で、皆(もちろん、私は除いてよね。残りの五人よ)ははぁーとため息を漏らす。私も割りとイケメンは好きだ。けれど、二次元の方が大好きなので、あまり反応はしなかった。
「誰をご指名ですか?」
と言って、メニュー表みたいに彼らのプロフィール、写真が載っている、ホストファイルを見た。
ぺらぺらとめくると、
「っ、これって!!!!」
源氏名は翼。少しだけ、褐色の肌。人懐っこそうな瞳。
思わず、私は叫んでしまった。そして、視線が集まってしまう。
だが、私はそんな事を気にすることはしなかった。
だって、だって、だって、だって・・・・・・。
「あ、あの、この、翼をいう方をお願いします」
私は他を全く見ていなかった。いや、見る必要がなかった、というべきか。多分、見たとしても、きっと、『翼』を指名している_自信しかない。
だって、さぁ。
分かるよね、こういうので、思わず指名しちゃう気持ちが。だって、
初恋だったんだ。
好きなんだ、今も。
会うことがないと思っていたのに。
私の愛おしい、初恋の人。
こんな展開は好都合だった。
「じゃあ、翼君。ちょうど、彼のお客さん、帰ったとこなんだ」
「それはよかったです。
積もる話があるので」
小声でつぶやいた。
多分、あの、人には聞こえていないだろうなぁ。