担任の先生は、佐藤先生っていう男の先生。30代前半で、面白くて皆から人気がある。
「皆、席につけー」
先生の一声で、クラスの皆は席について静かになった。
何だろう。今日の先生は、いつも以上にニコニコしている。
「もう噂は広まっているが、転校生を紹介する。」
教室内がざわつく。
「転校生って、このクラスだったんだ!」
「うわー、緊張するー」
「静かに。じゃ、入っていいぞー」
転校生が教室に足を踏み入れたとたん、窓ガラスがぎんぎんするくらい、女子の叫び声が響いた。
「キャーっ!!!!!ちょーイケメン!!!!」
「絶対彼女になりたいー!!!」
私も、目を見開いた。
確かに、女子の皆が叫んでしまうくらい、カッコいい。
すっと通った鼻筋、吸い込まれそうな黒目がちの瞳、薄い唇。そして、茶色のふさふさな髪。

