「……ん」


…朝だったのか。


目が覚めた私は、ふかふかのベッドの上で、大きく伸びをした。


そんな私の部屋は、10畳は余裕であるであろう、庭付きの部屋。


今まで寝ていたふかふかのベッドは、屋根とカーテン付き。


その時、コンコンとノックする音が聞こえた。


「はーい」


カチャッと静かにドアが開いた。


入って来たのは、ビシッと黒いスーツを纏った男性。


「お嬢様、おはようございます」


「おはよう、有川」


有川は、私が小さい時から面倒を見てくれている1番身近にいる執事。


私の身の回りの事は、全部有川に任せてあった。


「お嬢様、朝食の御用意が出来ております」


「ん、わかったわ、通して」


私がそう言うと、ドアが開き、朝食を乗せたワゴンがやって来た。


ワゴンの上には、こんがりと焼けたパン、ふわふわのスクランブルエッグ、カリカリに焼いたウインナーなどが並べられていて、サラダやスープも付いている。


うちは、朝食から豪華だ。