それからというもの、すぐに時間が過ぎていった。
音楽の時間に私の伴奏に合わせながらみんなで合唱したり、時には先生も一緒に歌ってアドバイスをもらったりした。
そして、今日はいよいよ、合唱コンクールです。
お母さんは朝からビデオがなんやこうや騒いでいた。
私は昨日に最終確認して準備は完璧だ。
「じゃあみんなで円陣組んでから行こーぜ!」
みんな優太くんの意見に賛成して、教室の後ろで、円陣を組んだ。
私の右側はいっちゃんで左側は優太くんだった。
優太くんと重なっている手があつくて、ドキドキする。
私はこの時気づいた。
私は、優太くんが好きなんだ。
