「逃げんなよ、姫華」
情けないくらい震える声で言う

「ダメ、ダメだよぎんが離して」
そんな声とは真逆にギュッと腕を掴む姫華

きっと無意識で


「なにが?」

「私は幸せになっちゃ、いけない」
涙をこぼす彼女を見て、さらに腕に力をこめる


「銀河、私は一人で生きる」

「俺は、お前と生きる」


「私は、守られなくても平気」

「俺は、守る」