進路なんて、考えたこともなかった。 ずっとずっと、あの家から出るために死ぬ気でお金を貯めることしか頭になかったから。 でも今は、悠の隣に居れればそれでいい。 悠のことを支えていきたい。 3月だというのにちらつく雪を ただ窓から見た。