今となっては酒と男にまみれる母親。




母親が留守な時に来る男もいる。



『美沙…いるか?』



スキンヘッドにゴールドのネックレス。白のスーツを身にまとった男も来たことがある。





あたしは怖かった。





この場所を誰が、どれくらいの男が知っているのか。






そう考えると自分の家が



この部屋が怖くてたまらなかった。





だからあたしは自立する事をきめた。






高校を卒業したら一刻も早くこの家を出る。

それが唯一のあたしの希望。






あたしは高校に入るなり、3つのバイトを掛け持ちし、自分の携帯代と、家賃を払い



その余りは全て自分の通帳へ入れた。





学費だけは母親が払っていてくれてた。