東京に行ってから父親の生活はガラリと変わった。 ほぼ毎日朝帰りの日々。 食事のほとんどは、俺と母親だけで前の円満な食事の景色はどこにもなかった。 母親も東京の慣れない空間での仕事が大変らしく、みるみると痩せていった。 それでも母親はいつも笑顔しか俺に向けなかった。 俺はそんな母親を見ていられなかった。 ごめん母さん。