「千佳ちゃん!次5番の接客お願い!」



「はいっ」



今日は忙しいなあ。




そう思いながら、再び伝票とトレイを持って任された5番テーブルに行く。



「お待たせしま…」




こんな事は予想もしていなかった。



あたしが接客に向かった5番テーブルには




東高の生徒であろう男子の向かい側に金髪の男。



あの金髪男がいた。




「…あれっお前ここでバイトしてんだ?」




まさかここでこの男に会うとは…


しかもなに平気で話しかけてきてんだよ。
さっきのこと気にしてないのかよ。

「…悪い?」




「別に。とりあえずコーラとメロンソーダーくださーい」





そう言うと目の前の男子と話し始めた。



はあ!!!??!


なんっなの今の態度!


自分から聞いといてそれかよ。


あー腹立つ。



あたしはあの男が注文したコーラとメロンソーダーを取りに行き、テーブルへ運んだ。




「お待たせしました。コーラとメロンソーダーです…」


苛ついてるせいで飲み物を置く手に力が入る。



「サンキュ」



あたしは顔を見ずそのまま即座に仕事に戻った。