教卓の前には、金髪にピアスをした男が立っていた。 凛とした立ち振る舞いの割に何を考えているのか分からないような少し悲しげな瞳をしてる。 「え〜今日からこのクラスに入る、原田悠くんだ。じゃあ原田は窓際の1番前の席に座ってくれ」 よりによってあたしの前の席!? なんて不運な。 誰にも気づかれない程度のため息をついた。 その男が席に座るなり、その隣の派手目の女子がグイグイと食い付く。