「愛美!」

テントにつくとそこには違うクラスの絢斗がいた

「あ、絢斗。」
「お前、そいつと付き合ってんのか?」
「え?」

絢斗のその質問で改めて手を見ると私と先輩の手は繋がれたままだった

「あ、いや、ちがう。」

今更恥ずかしくなって思わず先輩の手を振り払ってしまった

「あっ…ごめ…」

やってしまったと思って先輩を見るといつもと変わらない笑顔でヘラヘラ笑ってた

「残りも頑張れよ~。じゃあ俺行くわ。」

手を振って自分のテントに戻って行ってしまった


「なんで手繋いでたんだよ。」
「え?いやあ、なんか流れで?」
「断らないのかよ。」
「まあ。別にいいかな~みたいな?」


繋ぎたかったとか言えるわけない


「あいつ彼女いるだろ?」
「あ~そういえばこの前一緒にいたね。」
「知っててそうゆうことしてんのか?」
「いやいや、本当にそうゆんじゃないから!」


絢斗は心配してくれてるんだと思う
彼女がいる人好きになってもいいことなんて滅多にないから


「ふーん…あ、そうだ。愛美体育祭終わったら時間あるか?」
「うん、あでも、代表で打ち上げするって言ってた。」
「そんなに時間取らせないから。」
「おっけ!じゃあ…」
「俺が来る。」


そういって走ってった絢斗



私は先輩からもらったお茶を飲む。

手…大きかった。
身長は低いくせに。
と心の中で悪態つきながら次の競技を見るために腰を下ろす


でも頭の中に浮かぶのは先輩と手をつないだ事ばかりで全然集中できなかった