惚れたって、言わせてやるよ



とは言えいつまでもこんな事出来ない。


「祐介?早く行かないとチャイムが…」


「仕方ねぇな…」


えっ?。


不意に頭の上から上着を被せられる。


「これ…祐介の…」


「それを被ってればバレねぇだろ…怪しくは見えるけどな」


そう言いながら笑っている。


「少し楽しんでる?祐介」


「そんな事ねぇよ…でも」


頭の上、上着越しに手をポンッと乗せられ。


驚いて見上げる。


「上着でお前の顔が隠れてようと…お前の可愛さは変わらねぇから」


照れ隠しなのか、少し乱暴に撫でられてからそんな言葉を言われた。