「たくっ……わりぃな」 「謝らなくて良いよ」 好きな人に手を貸したり、肩を貸したりするのは彼女としての私だけの特権なんだから。 今はこの場ではね。 私が傍に居ない時は友人とか薫が居るから大丈夫だろう。 まぁ…ただ毎回手を貸せないのが少し残念ではある。 でも、祐介にだって男としてのプライドがあるだろうから少しは我慢して、貸せる時に貸そう。 一人そう頭の中で考えながら二人でゆっくりと歩き保健室から出ていく。