本気にならなければこんな胸が痛むような事にならなかった筈なのに。


でも…。


祐介と一緒にいたのが楽しかったのだ。


祐介の意外な一面を見ていく度にドキドキしたのも…。


相手が祐介だったから感じた事だ。


ずっと気付かなければ良かった本気の気持ちに。


それから暫く泣けば袖で目元をこすり涙を拭うなり教室に向かう。


そうだ…。


友達として接していれば平気かな。


そう思いながら教室に戻る。


戻った時祐介は席に座っていて私に気付けば手を振ってくる。


私も怪しまれないように手を振ってから席につく。


そして話す事なく授業を受けた。