「んー?」
小さな
小さな
あたしの声に
しっかりと反応して、大樹は顔を上げた。
「なんだよ?」
カップのゼリーを綺麗に頬張った大樹は、少し首を捻ると何かを感じ取ったようにそれをテーブルに置いた。
ドクン
ドクン
言わなきゃ……
ちゃんと。
あの合宿の日。
本当はきちんと言葉にするはずだった事を。
それが、いつの間にか先延ばしになって……言いづらくなっていた。
大樹も、あえてあたしに返事を求めたりしない。
だけど、確実にその態度は違っていて。
“あたしだけ”
特別な接し方をしてくれてた。
嬉しいよ?
誰かに好きって言われるのって、すごく嬉しい。
だけど、嬉しいだけじゃないってわかった
……苦しいんだもん
……ずっと喉の奥に何か詰まったみたいで
うまく息をすることが出来ない。
いつも傍にいてくれた大樹。
そんな存在を失う事になるかもしれない。
それでも、あたしは……
こんな気持ちのまま……大樹の優しさを利用できないよ。
ワガママ……かな?
贅沢、だよね?
でもあたし……
――――……ヒロの事が



