「昨日は楽しかったねー」

「うんっ!」

香奈は少し天然。
だから良く和むの。

私がちょっとキツい性格(らしい)から、合わないんじゃないかって思われやすい。

でも正反対だと惹かれやすいっていうじゃん?

それが私たち。


学校までの間の曲がり角。
そこに、クラス委員の冬斗が真剣な顔をして立っていた。

スマホに向かってにらめっこ。
……電柱に寄りかかって。


「ふゆ。なーにしてんの」

呆れながらも話しかけたら、冬斗は泣いていた……。

「……冬斗くん?ど、どうしたの?」

香奈が聞いても無反応。
うざっ!

仕返しにスマホを覗いた。

そこには"君がターゲット。"という題から始まる手からと思われるメールが表示されていた。

「っ!」


冬斗はなにかを察したのか……走って学校にいってしまった。