ピピピピ♪
ピピピピ♪

目覚まし時計の電子音が伝える朝。
いつも通りの朝6:00。

中学の制服を着て、ショートの髪をとかす。

髪が長くなったらつけたいシュシュを手首に。

エプロンとスクバを持ってリビングへ。

リズミカルに階段を降り、エプロンをつける。

リビングの机には"いつもごめんね。今日もお願い。 母"の文字と、二千円。

お母さんは働きづめ。
弟……由鶴と私の教育費のためだって言ってた。

お父さんは大分前から単身赴任をしている。

大阪……だって。

両親のことを考えながら、お弁当の準備。

ピンクのお弁当箱におかずを積める。

昨日の夕飯の残り……唐揚げ。
冷凍の枝豆。
夜に仕込んだ煮物。
あと、今からむすぶお握りを入れて。