ひとつの恋未来





「 翔太!……今日そっちから帰るの? 」



一瞬、翔太の表情が曇ったようにみえた。



「 …あっ!海斗の家にちょっと用事が
あって寄ろうと思っててさ。 」



嘘だ……



「 海斗くんの家もそっちじゃなくて、
こっちの道から行くんだよ…?
翔太の家に行く道と一緒だったじゃん 」



なんだろう…急に恐怖を感じてしまう。



「 嘘だよ、未央が気づくかなって試して
みただけだよ。冗談だから 」



頭にぽんっと手をおいて、
いつもの帰る道に歩いて行った。